フェイクグリーンで、クリニックビルをあたたかな緑化空間に。

JR西日本のグループ会社で不動産業を営むJR西日本プロパティーズ株式会社様より、「Jプロクリニックステーション西宮門戸」へのフェイクグリーン装飾のご依頼を承りました。診療科の異なる複数の病院や薬局が集まる、新築のクリニックビルです。装飾を施すのは、建物の印象を決める共有箇所。クリニックビルということもあり、建築計画初期は清潔感のみを追求し、観葉植物を設置する予定はなかったとの事です。しかし、クリニックビルは単なる医療を提供する機能のみならず、近隣住民の方々の利便性を高める役割も担う施設。「建物へ入館しやすく、親しみのある空間にしたい。」という思いから、フェイクグリーンの導入をご決断されました。コンセプトやイメージを共有した上で、図面やパースを元にメールや電話にて細やかなお打ち合わせを重ね、提案へと運びました。

外からも見えるフェイクグリーンで、親しみのあるあたたかな空間を演出。

提案するにあたり、患者様の不安が少しでも和らぐような、あたたかみのある緑化空間を意識いたしました。今回グリーン装飾を担当する共有部は、外観の大きな窓から見えるエリアになっています。病院やクリニックと聞くと、白く寒々しいマイナスなイメージをもたれる方も多いかと思いますが、中の様子が見えることで閉鎖的なイメージを与えず、不安や悩みを抱えた患者様も安心してご来院いただけるような作りになっています。空間に観葉植物や緑を取り入れる事は、ストレス軽減の働きも期待できます。苔や緑の壁面が、建物のデザインと共に居心地の良い空間を作り出せるよう注力いたしました。

施工箇所の詳細
1Fエントランス、2F、3Fエレベーターホール
外観に面した窓からは、クリニックビル内のエレベーターホールが見えるデザインとなっています。外側の道路から眺めた際に、1F～3Fまでつながりを持たせたデザインにしたいとのご要望をいただき、スリットの状の苔パネルをご提案いたしました。上品な仕上げの苔パネルは桜柾目の壁面とも相性良く、上質な医療を提供する場所に相応しいデザインに仕上げています。

1F廊下タイル壁面
タイル壁面には、タイルのスパンに合わせた極薄15㎜厚の苔パネルのご要望をいただきました。苔そのものの風合いを活かしたパネルは、廊下を通る方の邪魔にならないよう、ほぼフラットで壁面から飛び出さない状態に仕上げました。

1Fエントランス奥 設備スペース壁面
殺風景な設備スペース周辺は壁面緑化のご要望をいただいたため、周囲にグリーンパネルをご提案・設置いたしました。150㎜ほどある設備スペースの厚みとのバランスを考慮し、植物のアレンジを調整しています。グリーンパネルには大振りでインパクトのあるシダをリズミカルに配置いたしました。その他、アグラオネマ、コリウスなど赤みのある植物や、ヘデラベリーやグリーンネックレスなどの実をポイントに、ペペロミア、スキンダブサス、グラスブッシュなど計16種の植物でアレンジしました。密度の高い緑の壁面が、癒しの空間を創り出しています。

お客様からは、「エントランスホールは、森の入口を連想させるような仕上がりとなりました。エレベーターホール壁面には1F～3Fまでつながりを持たせた苔パネルと、3F天井の美しい葉の壁紙との組み合わせで、一本のクスノキを表現できたと感じています。1F廊下の奥には、存在感のある大きな設備スペースの壁面をグリーンパネルで装飾したことで、通路を歩行する方々の心が豊かになる空間になりました。」と大変お喜びのコメントをいただきました。
ご来院される患者様やクリニックで働かれるスタッフの方々にとって居心地の良い、あたたかな空間となれば大変嬉しく思います。
この度はご依頼いただき、誠にありがとうございました。

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